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変化するって、美しい。
丈夫で、しなやかで、風合いに溢れる天然皮革。 経年変化で現れる美しさはこの世に2つとありません。 あなたの人生を彩る素晴らしい革製品との出会いを、 Three ARROWがお手伝いします。
 

革の色落ち・色移りについて


革は染料や顔料を使って染色するため、どうしても色落ちや色移りの問題が付きまといます。
ここでは色落ちや色移りがなぜ起こるのか、そして色落ち・色移りを防ぐために注意するべきポイントを説明いたします。


バッグを持つ女性


上質な革ほど色落ち・色移りしやすい
上質な革ほど色落ち・色移りしやすい

革は高温に弱い素材のため、染色も低温で行わなければいけません。
そのため繊維に色が定着しにくいのが理由のひとつです。
そして、革を柔らかくするために加えられる「加脂剤」は革と染料の結合を弱めてしまう作用があります。
このどちらも革の品質や風合いを保つには欠かせない工程です。

つまり革の上質さを損ねないよう丁寧に作られた高品質の革ほど、どうしても色落ち・色移りしやすくなってしまうのです。
そのため上質の革製品を使う場合は、その製品が「色落ちしやすい」性質だと理解した上で普段の使用方法やお手入れに気を付ける必要があります。


色落ち・色移りが起こる原因
色落ち・色移りが起こる原因

革の色落ち・色移りが起こる原因の多くは「水分と摩擦」です。
雨に降られたり、汗をかいたりして革あるいは衣服などが水に濡れた状態で衣服や他の物と擦れてしまうと色移りしやすいため注意が必要です。
濡れていなければ必ず安全というわけではなく、乾いていても激しく擦れたり長時間擦れ合ったりしていれば色移りすることもあるようです。

また油分を多く含んだ革ほど色移りしやすいため、油分を多く含む「オイルレザー」は特に注意が必要です。
当店で取り扱っている栃木レザーもオイルレザーであるため色落ち・色移り対策は必須と言えるでしょう。
また同じく当店で取扱いのあるイタリアンレザー「エルバマット」「ダグラス」は、他のオイルレザーと比べても特に油分の含有量が多いため色落ち・色移りには特別気を遣う必要があります。

このように同じ革でも色落ち・色移りのリスクはそれぞれ異なるため、革製品を使う際はその革の特性を 知っておいた方が良いでしょう。


革製品を使う上での色移り対策
革製品を使う上での色移り対策
  1. 水に濡らさない
    元より水濡れは革製品の大敵。
    革製品を水に濡らすと色落ち・色移りだけではなくシミになったり、最悪ブヨブヨに変形してしまうことも。
    もし濡れてしまったら、染み込む前に素早く拭き取ってください。
    (強く擦ると色落ちの原因になるため、軽い力でポンポンと叩くように拭き取ってください)
    一番安全なのは、雨の日には革製品を使わない事です。

    雨が降っていなくても、湿度の高い日は革の色が落ちやすいため注意してください。
    また、夏場は汗をかいて濡れた衣服と革が擦れて色移りすることもあります。
    ベルトやカバンなど、衣服と触れやすい革製品は特に注意してください。
    汗をかくと予想される暑い日は薄い色の服は避けた方がいいかもしれません。

  2. 防水スプレーを使う
    あらかじめ防水スプレーをかけておけば、表面をコーティングしある程度の水濡れは防いでくれます。
    (あくまで「ある程度」であるため過信は禁物です)
    防水スプレーにはフッ素系とシリコン系がありますが、革製品に使う場合はフッ素系を選んでください。
    当店ではコロンブス社の「アメダス」シリーズをおすすめしています。
    なお、防水スプレーを使う際は必ず風通しの良い屋外で使用してください。
    (この時、風下に人がいないかも注意してください)

    ※防水スプレーを玄関先で使用した事故が増加しています。
    防水スプレーの細かな粒子を吸い込んでしまい、咳・吐き気・気分が悪くなる、呼吸困難・息苦しくなる等の症状が見られますので、必ず屋外でのご使用をお願いいたします。

    防水スプレーの詳しい使用方法については、こちらをご覧ください。

色落ち・色移りしてしまった場合
色落ち・色移りしてしまった場合
  1. 革の色が衣服に移った場合
    できるだけ早く洗濯してください。
    洗剤をつけて手洗いしたり、漂白剤を使って洗濯すれば大体は落とせます。
    落ちない場合はクリーニング店に相談してください。

  2. 衣服の色が革に移った場合
    デニムなど色移りしやすい布地の場合、衣服から革に色移りすることもあります。
    その場合は水拭きや革用クリーナーで落としてください。
    簡単に落ちない場合は無理に落とそうとせず、革製品に対応したクリーニング店に相談してください。

どちらの場合もできるだけ早く対処してください。
時間が経つと色が繊維に浸透し、落とせなくなります。


まとめ
まとめ

革製品は天然素材であるため、様々なイレギュラーやトラブルが起こります。
乾燥や水濡れに弱く、色落ちや色移りしやすく、定期的なメンテナンスが必要な天然皮革は扱いに手間のかかる素材であることは確かです。
一方で、正しく扱えば長持ちし、使い込んだ分だけ味と風合いを増す魅力的な素材でもあります。
せっかく上質な革製品を使うのですから、ぜひ革に対する理解を深めた上でお気に入りの革製品と共に楽しいレザーライフをお過ごしください。


ベルトをした男性